本書はメディア論としても読める。
例えば、テレビ、ラジオ、新聞それぞれの前提となる構造を、精密に分析している。
テレビは視覚、ラジオは演説の延長、新聞は穏当な内容に収束する弱い立場。
そういった特性から、メディアはある一定の傾向を示してしまう。
ふだん何気なく接しているメディアについて、
その構造をあまり深く考えたことがなかったので、
このように言語化されて、視界が開けた感がある。
また、メディアが発達していくなかで、文章が果たす役割とは何か?
筆者は、「現実から抽象していくツール」として重要であるという。
抽象的な概念は、言語でしか表現できないから当然といえるが、
逆に扱う内容が抽象であるからこそ、「言葉」の一人歩き、「言葉のための言葉」となってしまう恐れがある。
そうならないためにも、抽象概念は具体的事例に置き換えて考え、
今後は逆に、具体的事例から抽象概念のバージョンアップをしていかないといけない。
そうやって言葉を磨き、抽象を磨き、
言葉の指し示す「X(なにものか)」を自分のなかで血肉化していく必要がある。
言葉を扱う上で、こういったことに、敏感にならないといけないと思った。
言葉に振り回されることのないように。本書を読んで、複数の辞書を購入した。
また、会話→演説と、聴衆の数が増えるにつれてコミュニケーションの前提が変わってくることなど、
ふだん、なんとなく意識しているけれど言語化できなかったことも、表現してくれている。
納得、膝をうってばかりの読書体験であった。amazonレビューでは、本書は密度が濃くて、紹介しきれない。
薄い本であるが、内容は詰まっています。非常におすすめ。
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論文の書き方 (岩波新書 青版 341) 新書 – 1959/3/17
清水 幾太郎
(著)
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- ISBN-104004150922
- ISBN-13978-4004150923
- 出版社岩波書店
- 発売日1959/3/17
- 言語日本語
- 寸法10.8 x 1 x 17.5 cm
- 本の長さ214ページ
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- 出版社 : 岩波書店 (1959/3/17)
- 発売日 : 1959/3/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 214ページ
- ISBN-10 : 4004150922
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2015年4月26日に日本でレビュー済み
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2014年1月21日に日本でレビュー済み
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''1 短文から始めよう
一千字という世界で
書くという精神の姿勢
短文で修業を始めよう
「槍騎兵」の経験
短文の修業から長編へ
『・・・私の気持ちでは、何百枚という長い文章は一つの機械のようなもので、沢山の短文は、相寄って機械を組み 立てている部分品のようなものである。・・・私にとって、短い文章は長い文章の絶対の前提である。
・・・・
・・・・
部分品がなければ、機械は出来ない。それに嘘はないけれども、初めに機械全体のイメージがなかったら、どんな 部分品を作ったらよいか、その見当もつかない筈である。どんな部分品でもよいから、沢山の部分品を結び合わせ れば、それで機械が出来る、というようなものではない。
それゆえ、わたしのような短文主義者でも、短文が長い文章の前提であると言う時、別の意味で、長い文章が短文 の前提であるという真実を認めているのである。結局は、部分品と機械全体のイメージとが、互いに前提になり合 い、互いにコントロールし合うのである。この過程を少し書いてみよう。
・・・・(本文より)』
大論文の前にデッサンを
'2 誰かの真似をしよう
清水少年の美文
大家の文章を真似しよう
三木清の教訓
主語を大切にしよう
何を肯定し、何を否定するのか
新聞のスタイルを真似してはいけない
'3 「が」を警戒しよう
『社会と個人』の文体
「が」は小さい魔物である
・
・
・
・
・
'6 裸一貫で攻めて行こう
書くことは観念の爆発である
ゲーテは秘かに準備した
何処を自分は攻めているのか
『けれども、文章を書こうという時に感ずる不安の中には、自分は孤立しているのではないかという疑いも含まれて いる。天才の場合は違うのかも知れないし、芸術家の場合も違うのかも知れないが、私たちの場合、この疑いは容 易に免れることが出来ない。言うまでもなく、文章を書くというのは自分を主張する行為である。与えられた現実 を、自分というものを通して再構成する働きにほかならぬ。自分の、自分だけの行為である。文章には強く個人性 の側面があると言わねばならない。しかし、その半面、特定の個人に宛てた手紙とは違って、文章は広く不限定の 人びとによって読まれるものである。それは社会生活の中へ出て行かねばならぬ。文章は社会生活の中で活動し、 そこで評価を受けなければならない。そう考えると、誰しも、こんなことを書いて、物笑いになるのではないか、 非常識だと言われはしないか、平凡と片づけられはしないか・・・という心配を感じるであろう。これは健康な心 配である。文章には、犯罪に通じるような個人性があると同時に、貨幣に似た社会性がある。・・(本文より)』
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一千字という世界で
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短文で修業を始めよう
「槍騎兵」の経験
短文の修業から長編へ
『・・・私の気持ちでは、何百枚という長い文章は一つの機械のようなもので、沢山の短文は、相寄って機械を組み 立てている部分品のようなものである。・・・私にとって、短い文章は長い文章の絶対の前提である。
・・・・
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部分品がなければ、機械は出来ない。それに嘘はないけれども、初めに機械全体のイメージがなかったら、どんな 部分品を作ったらよいか、その見当もつかない筈である。どんな部分品でもよいから、沢山の部分品を結び合わせ れば、それで機械が出来る、というようなものではない。
それゆえ、わたしのような短文主義者でも、短文が長い文章の前提であると言う時、別の意味で、長い文章が短文 の前提であるという真実を認めているのである。結局は、部分品と機械全体のイメージとが、互いに前提になり合 い、互いにコントロールし合うのである。この過程を少し書いてみよう。
・・・・(本文より)』
大論文の前にデッサンを
'2 誰かの真似をしよう
清水少年の美文
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主語を大切にしよう
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『社会と個人』の文体
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『けれども、文章を書こうという時に感ずる不安の中には、自分は孤立しているのではないかという疑いも含まれて いる。天才の場合は違うのかも知れないし、芸術家の場合も違うのかも知れないが、私たちの場合、この疑いは容 易に免れることが出来ない。言うまでもなく、文章を書くというのは自分を主張する行為である。与えられた現実 を、自分というものを通して再構成する働きにほかならぬ。自分の、自分だけの行為である。文章には強く個人性 の側面があると言わねばならない。しかし、その半面、特定の個人に宛てた手紙とは違って、文章は広く不限定の 人びとによって読まれるものである。それは社会生活の中へ出て行かねばならぬ。文章は社会生活の中で活動し、 そこで評価を受けなければならない。そう考えると、誰しも、こんなことを書いて、物笑いになるのではないか、 非常識だと言われはしないか、平凡と片づけられはしないか・・・という心配を感じるであろう。これは健康な心 配である。文章には、犯罪に通じるような個人性があると同時に、貨幣に似た社会性がある。・・(本文より)』
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2021年1月30日に日本でレビュー済み
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具体的な論文の書き方は、古い書籍なので参考になりづらい可能性がある。
論文を書くために必要な姿勢や、心得については、この書籍から学ぶことが多くあった。
論文を書くために必要な姿勢や、心得については、この書籍から学ぶことが多くあった。
2017年12月21日に日本でレビュー済み
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いい本というのは、面白くてためになる(interesting and instructive)ものである。
この本は、物凄く、面白くてためになる。
論文の例文はないが、他の、文章に関わるエピソードが豊富で、非常に面白い。
日本語でものを書くという行為を客観視しようという試みであり、日本語で論文(知的散文)を書こうとする人には、大いに役に立つ。
筆者の有名な思想遍歴は、全く反映されておらず、結構なことである。
文章修業には、誠に良い本である。
この本は、物凄く、面白くてためになる。
論文の例文はないが、他の、文章に関わるエピソードが豊富で、非常に面白い。
日本語でものを書くという行為を客観視しようという試みであり、日本語で論文(知的散文)を書こうとする人には、大いに役に立つ。
筆者の有名な思想遍歴は、全く反映されておらず、結構なことである。
文章修業には、誠に良い本である。
2021年5月6日に日本でレビュー済み
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表現が一般には難しい。古典的な価値でありましょう。
2017年10月6日に日本でレビュー済み
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論文を提出した時に、先輩から当書を読むように勧められて、購入しました。初期の頃に基礎から学ぶことで、大いに参考になりました。
2017年3月4日に日本でレビュー済み
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子供の入学祝いに購入しました。
自分も学生時代よく読み返して使いました。
時が経っても名著に感じます。
自分も学生時代よく読み返して使いました。
時が経っても名著に感じます。
2020年7月15日に日本でレビュー済み
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前半は論文の書き方を中心に、さまざまな文章の読解に役立つ内容が多く書かれていた。
しかしながら、後半は筆者の思想や考え方が大半だったので自分の求めていたものと相違を感じた。
しかしながら、後半は筆者の思想や考え方が大半だったので自分の求めていたものと相違を感じた。